(株)アダルという、業務用・店舗用家具のメーカーさんがあります。
「すみませーん・・・」
高砂ショウハウスの玄関の方で、細い声がしたようなしなかったような。
念のため出てみると、アダルの営業さんが来られていました。
儚げな女性が古民家の玄関先をこわごわと覗いている様子は、まるで日本昔ばなしのワンシーンよう。
以前在庫確認をしたときに対応して頂いた方なのですが、お会いしたのは初めてです。
こちらが思うように都合よく在庫が揃っていることは基本少ないので、
急ぎの現場があるとき一番心配なのは家具の納期で、この時もたしか最短納期はいつかと尋ねたのでした。
「今、上海で作っているところで、春先になるかと・・・」
上海。春先。
返ってきた言葉の想定外さ加減が、コーヒーのつもりで飲んだのがウーロン茶だった、くらいの勢いで
結構強いインパクトを与えてくれたので、よく覚えていました。
「カタログはお手元にあるかと思うのですが、弊社商品の納品事例が載ったパンフレットをお持ちしました。」
事務所へお通ししてしばらくお話ししていたのですが、聞けば入社1年目なのだそうで
まあまあ、若いお嬢さんがよく一人でこんなところまで(何屋だ?)と思うと
なんだか日本昔ばなしに出てくるおばあさんのような気分になり
仕事は楽しい?続きそう?辞めないでね、頑張ってねと、祈るように背中を見送った件。
小部屋(事務所)には、おもしろく愛おしい、いろんな人がやってきます。