梅雨明け前のある日、若いインテリアコーディネーターさんと一緒に、京都にある島津製作所旧本社の見学に出かけた。
島津製作所旧本社ビルは、建築家・武田五一が設計監修し1927年に建てられた近代建築物で、アール・デコ様式を施した洋館だ。アーチ型の窓や、ロマネスク風の柱頭など、今もレトロな面影をとどめている。

 

現在は改修され、「フォーチューンガーデン京都」として、レストラン、ウエディング、パーティー会場として使われている。街に溶け込んでいるのに目立つ、そんな瀟洒な建物だ。

 

1F・アーチ型の正門。幾何学的な模様で装飾された円柱や、モザイクタイルの床など、時を越えた趣たっぷりの空間だった。

 

1階から4階まで、それぞれ趣の異なるウエディング・パーティー会場となっている。照明器具やカーペットのデザインが分かりやすく異なっているため、雰囲気の違いがひと目で掴める。どれがいいかなと迷ったときは、直感に従えば間違いない。

 

赤いカーペットの貼られた階段が階段室の白い壁に映えて、ウェディングには絶好のフォトスポット。手すりには、アールデコ調の装飾が施された面影が残っている。デザイン窓が良い味わい。

 

壁や窓ガラスにふられた数字がなんとも可愛いらしく、思わず撮影。

 

白い鯉の群れの中に、シルバーの鯉が悠然と泳ぐ。ウェディング会場ならではの粋な演出。

 

正門とは別の場所にあるエントランス。レトロな照明器具が、ひときわ目を引いた。

若い人はいい（ヘンな意味じゃない）。決断が早くて時間の使い方が上手い。人生の楽しみ方が上手い。自分をきちんと生きている。子育てと仕事の両立に迷いながら向き合う姿も美しい。
経験はすべて血肉になり、仕事に深みを与える。だから大丈夫、と伝えたい。
過去の自分にも、そう言ってあげようと思う。

 

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