東京・日比谷パークフロントにある、サンゲツ(株)日比谷オフィスを見学させていただいた。訪ねたのはとても暑い日だったのだが、撮影した写真はむしろ涼やかに見えるじゃないか。ビルと緑の共存、素敵。
オフィスフロアには許可がないと入れない。まず2Fの総合受付で受付を済ませる。
黒、黒、黒、グリーンの借景。カッコよすぎて早速しびれた。フロア奥には日比谷パークフロントの全模型が展示してあり、中に入ると見ることができる。
会社員ではなくなってひさしい今、毎日通勤が果たしてできるかどうかはさておき、ここに出勤すると思うと、毎朝モチベーションが上がりそう。身を置く環境は人の気持ちを左右する。オフィスは素敵に越したことなし、だ。あ、住まう家も、ですね。
サンゲツの担当者様と一緒に、うきうきしながら12階へ。
こちらの施設名は『PARCs』。多種多様なヒト・モノ・コト・情報が集まる公園・広場のようなオフィスという位置づけだそう。集まり・つながり(Connect、Collaboration)、新たな創造力(Creativity)のもと、常に果敢に変化し、チャレンジ(Change、Courage、Challenge)し続ける、さまざまな”C”が集う場所。
とにかく眺望の素晴らしさに目を奪われる。うわぁ!と声も出る。日比谷公園一望、少し離れて国会議事堂も。「THE・東京」だ。
配置されている家具は、外の景色を遮らないように低いものが選ばれ、色味はグリーンが映えるように淡い色が採用されている。
天井は部分的、変則的に貼ったり、貼らずにむき出しにしたり。制限を設けない自由さを表現しているそうだ。
こういう端正な内装の天井がむき出しのやつ、どうしてもエロさを感じるのはわたしだけですか。ひゃ。
関西支社では主にフェイクグリーンが使われているのに対して、日比谷オフィスでは70%をリアルグリーンが占めるのだとか。メンテナンスはやはり必須、この日もメンテナンス会社の方が、手際よく全フロアのグリーンの手入れをされていた。
オフィスの中には、土の変わりに繊維くず(サンゲツの商品)で植物を育てているエリアがある。肥料も混ぜ込んであるとのこと。こういう廃材利用の方法があるとは驚き。虫がつきにくくてよさそう。
廃材利用といえば、新たな試みとしてカーテンやクロスの繊維を混ぜ込んだタイルも展示されている(写真なし)。商品化はまだ、とのこと。
関西支社では廊下に流れていた川が、日比谷オフィスではカウンターを流れている。水は濁っているのではなく、煙の演出だ。ここまできたらぜひメダカも泳がせてほしい、と勝手にふくらむ願望をひとり静める。
オフィスはもちろんフリーアドレス。体に優しいドリンクや飲食を販売するカフェが設置されていて、外部の人間でも利用可能だ。
会議室や個室のドアには、「RE」「TC」など、サンゲツ商品の品番がふられている。愛社精神を感じるひとコマ(写真なし)。
こちらは電話やオンライン打合せ等に使用する個室で、ドアを閉めたときの密室感がちょうどいい。人気があるとのことで、納得だった。背景にファブリックパネルが映る計算 演出が心憎い。
13Fのオフィスへつながる階段。本来フロアをぶち抜くのはNGだったところをどうしても作りたくて交渉した、という裏話も聞かせていただいた。
オフィス完成にいたるまでのデザイン案の変遷やコンセプトなどが、時系列に展示されている。見学の際には、まずこちらをチェックすると全容が把握しやすくお勧めだ。
オフィスがどんどん進化している。仕事をする環境によって、発揮されるクリエイティビティにどれほどの差が出てくるのか、今後ぜひデータ化を期待したい。