時代に取り残されたまま、ただ静かに余生を送るだけだったこの部屋が、新しく生まれ変わりました。
天井材や壁装材を剥がした躯体は左官補修をせず、そのままの状態で塗装しました。
本当は塗装もしないつもりでいたのですが、少々ワイルドすぎて断念。
いつもお茶を持っていくタイミングで始まる、職人さんたちの休憩タイム。
この、床の養生が外されて
構造用合板を900㎜角にカットして市松に組んだ床が姿を現しました。
「ここ(現場)だときれいに切られへんから、今よそで切ってんねん。」
「きれいに仕上げたらあかんのに?」(←合言葉)
「・・・うーん。」
そしてみんなが一斉に私を見る。
「クリア(透明の塗装)かけて飴色にしたら、十分きれいなんちゃうん?」
大工さんにそう言われながら、雑にワトコオイルを塗ると決めていた私は
素人ならではの雑な塗り方で、床に着色をしました。
合板の木目が際立ってワイルドな仕上がり。
「きれいに仕上げたらあかん言われたら、ワシら一番困るわ。笑」
私の発したひと言は、最後まで職人さんたちを悩ませつつ、それでもみなさん面白がってくれました。
ありがとうございました。
極狭だった玄関土間は、解体時に一部をはつり
思いっきり延長。
キッチンに行くにもお風呂に行くにも、土間を通らなければなりません。
教科書的に言えば、動線を無視したペケペケな作り。
でも、こういうのを面白がる、気骨のある人たちって結構多いです。
そしてそんな人が、私は好き。
水回りは生活の質に直結するので
あまり遊ばず、きちんと仕上げています。
トイレは”リモデル”という可動配管型の便器を使っているので、ボテっとした形。
リモデル型推奨、もしくは固定配管型推奨と、リフォームメインか、新築メインかによって
業者さん間でも意見の分かれる場合があります。余談でした。
キッチン。
洗面。
そして照明をつけて、と。
いろんな形の照明を自由につけられるので、配線ダクト(レール)はおすすめです。
新しい世界へようこそ。
今という時代に合った仕様と無難を脱したデザインを得て、躯体完成です。