date | 2018.2.16
ちょイ*ラボ座談会【100歳住宅~超高齢社会の「暮らしやすさ」をインテリアから考える】

ちょイ*ラボ広島セミナーイベント

先日参加してきたセミナーイベント
『チョコよりちょイ*ラボ 100歳住宅~超高齢社会の「暮らしやすさ」をインテリアから考える』

第2部は、ちょイ*ラボのメンバー6名の方々によるショートセミナーで構成され、高齢者と住まい・インテリアについて、それぞれの視点からのお話を伺いました。
ショートとはいえとても充実の内容だったのですが、ギュッと数行にまとめました。

ちょイ*ラボ広島セミナーイベント

 

1.松本佳津さん
65歳以上の高齢者は人口の27%を占め、おひとりさまの割合は38%、日本は世界に類を見ないスピードで高齢化が進んでいる。
2007年以降生まれの人の寿命は推定107歳、医療の進歩やAIなど社会常識の見直しの必要がある。
インテリアを環境として考え、社会問題の解決策に活用しよう。

2.正木鈴子さん
自身の介護経験から、介護する立場のインテリアを考え、気分やモチベーションを上げる工夫を。
高齢者の食卓を演出し、自分で食べる楽しみを持ってもらう。

3.白石絵理さん
亡くなる前の3年が、人生の充実度を決める。
高齢者に用意してあげたい、座り心地の良い椅子。起き上がってそこへ座り、景色を見ようという気力がわく。

4.関口和美さん
今年15回目となる、こんな部屋いいなコンテストにまつわるエピソードと、受賞作品の紹介。
小6で受賞した女の子が成人し、プロのインテリアコーディネーターに。

5.田部亜紀さん
高齢者だからと先入観を持って準備したものが正解とは限らない。
意外性のある色やデザインを好まれたり、人それぞれ異なる。心に寄り添うことが大切。

6.田崎由美子さん
タイルの魅力とは、価格を上回る素材感と仕上がりの雰囲気の良さ。
たくさんの施工例とともに。

 

その他座談会形式で参加者の方々から伺ったお話。

・長年建築をやっているが、車椅子に対応できるように建てた家で、実際に車椅子が使用された例はほとんどない。
バリアフリーより、家は今元気な人を中心にしたバリア有の方が良いと思っている。

・バリアフリーは本来、いろんな人が使う公共施設等へ導入されたもの。
家へそのまま持ってくるのは無理がある。

・家をバリアフリー仕様とすることによって、人が本来持っている機能を奪う。

・高齢者と同居を前提に建てた家がバリア有なことに疑問を感じた経験あり。

・高齢者が暮らす家の手すり高や通路幅など、ケアマネさんやお医者さんの方が詳しく、出る幕がなかった経験がある。
インテリアコーディネーターも勉強が必要。

 

こちらが、ちょイ*ラボメンバーのみなさんです。

ちょイ*ラボ広島セミナーイベント

 

皆さんご自分のお仕事を通してそれぞれ異なる考え方があったり、共通の認識があったりと、後半はさまざまな意見が飛び交いました。
正しい・間違いという問題ではないんですよね。
教科書には載っていない「生の声」「現場の声」は、常に脳細胞を刺激し、引き出しを増やしてくれます。
貴重な学びの機会をいただきました。

そして、関口さんの「こんな部屋いいなコンテスト」について、少し補足をさせていただきたいと思います。
宮城インテリアコーディネーター倶楽部が主催されている、小学生を対象としたこのコンテストは今年で15回目を迎え、受賞した子の作品は原寸大で制作してもらえます。
今年は2月20日~25日、作品が展示されるそうです。

東日本大震災の後、避難所で暮らしている子供たちに絵を描くことを勧めて良いのかどうかとても迷ったこと、実際に描いてもらった絵には明るい色彩がたくさん使われていて嬉しかったこと、子供の頃このコンテストで賞を取ったのがきっかけでプロのインテリアコーディネーターになった女性がいること、短時間ながら関口さんのお話は、その時その時のさまざまな情景を思い起こさせ、胸を打つものがありました。

ちょイ*ラボ広島セミナーイベント

私を含め、今現役のインテリアコーディネーターたちも、高齢化に伴いリタイアするときがいつか必ずやってきます。
このことは、金堀先生に伺うまでほとんど考えたことすらありませんでした。
→セミナー【超高齢化社会でのインテリアコーディネーターの役割】これからの時代を生き残るインテリアコーディネーターの具体像

そして次の世代を育てることの重要性も、今まで分かっているようで実はあまり分かっていなかった。
正直に言えば、次の世代のことを考えながら仕事をするなんてことは、ないに等しかったと思います。
教育現場に携わることへの興味もなかったです。

でもなにも直接育成に関わることだけが重要なのではないのでした。
子供たちに夢を持ってもらうこともその一環なんですね。

私も一人でここまで来たわけではなく、前を行く人の後にできた道を歩かせてもらった期間は相当ありましたから、順送りとして自分にできることはやっていかないと。そんなふうに思い直すことのできたお話でした。

 

 

 


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