みなさんようこそ、私の家へ。
そんなわけはなくて、ここは、家具メーカー・AD CORE大阪ショールーム。
2018年モデル新作発表会 コンセプト説明+レセプションパーティーへ出席してきましたので、ご紹介しようと思います。
ADコア(社名:株式会社エーディコア・ディバイズ)は、「一度商品化した製品は廃番にしない」「大量生産をしない」をコンセプトに、どのような時代にも、どのような空間にも、どのような人にも歓ばれる、普遍的な製品を作る、という信念を貫かれています。
製品のデザインは、代表取締役社長であり、クリエイティブディレクターでもあるデザイナー・瀨戸 昇氏が担当。
とてもスマートな紳士です。
廃番にしない、と、コンセプト説明の際にもサラリとおっしゃっていましたが、製品を廃番にしないというメーカーさんは、珍しいんですよ。普遍的な製品、永く愛される製品を作る、という信念が伝わってきます。
大阪ショールームは、カリフォルニアスタイルのセッティングが施されています。
カリフォルニアスタイル(西海岸スタイル)。
日本でも流行していますが、ヴィンテージ、サーフ、海、青、白、ナチュラル・・・こういった言葉が、少々上滑りしているような気がします。
カリフォルニアスタイルとはこうだ、といった、特定のモチーフや色というのは実はなくて、本当に好きなものを集めた、開放的なインテリアが現地の暮らしには根付いている、それらを総称して”カリフォルニアスタイル”と呼んでいるのですね。
意外かもしれませんが、チェリー系ブラウンが、比較的多く使われている色味なのだとか。
外の景色とインテリアを融合させるのが、日本の建築スタイルだといいます。
外とインテリアを融合させ、スライドドアで隔てるという意味で、カリフォルニアスタイルは、日本の建築スタイルに通じるものがあるようです。
さて、2018年モデルのテーマは、「1970年モダンヴィンテージ」。
ファッション業界において、デザイナーが同じ方向を向いて、同じようなデザインをする傾向にあったのが、三宅一生など、独自の世界観を作り出すデザイナーが出現し、それらを消費者が自らの意思で選び取るようになったのが1970年。
1970年は、”変わり目の年”なのですね。
インテリア業界では、5年ほど前まで、〇〇スタイルという枠の中でインテリアをコーディネートするのが主流だったのが、例えば、モダンスタイルの中へエレガントな家具を投入したり、エレガントスタイルの中へ大切に使っている古い家具を投入したり、といった、エクレクティックスタイルが当たり前になってきている現代にあって、いろいろなスタイルに合わせることのできるデザイン、スタイルを超えて好きなものを組み合わせる”普遍の時代”という意味で「1970年」がキーワードとなっているのだそうです。
エクレクティックとは”折衷”という意味で、「ミックススタイル」のやや高度な位置付けにあると私は捉えています。
どのような空間にも、どのような人にも歓ばれる、普遍的な製品という信念通り、奇抜なデザインではありません。
長く使い続けていけるよう、座り心地や強度へ細心の配慮がなされ、長時間座っていられるように、全ての椅子へ、”腰の当たり”へのこだわりが反映されています。
写真にはないのですが、座椅子にいたっては、男性があぐらをかいて座るとき、女性が正座して座るとき、人が足を投げ出して座るとき、どのようなシーンでも心地よく座っていられる”腰の当たり”を考えてデザインされています。
こういったあたりは、先日ご紹介したKartell(カルテル)の製品と対照的で、日本の家具メーカーならではの部分だと思います。
Kartell(カルテル)のイス、座り心地はどうですかと聞くその前に読もう。
コンセプト説明の後は、展示の家具をそれぞれ試しながらのカクテルパーティ。
上機嫌でスパークリングワインをいただいています。
腰をかけてゆっくり過ごしたいところですが、そうもしていられない事情が。
続きは次回に書こうと思います。
AD CORE大阪ショールームは、ホテルトラスティ心斎橋のすぐ近く。
大阪市中央区南船場2-6-12 SEDIC PLACE 2F 定休日は、土・日・祝日。
事前予約をお勧めします。
コンクリート打ちっ放しのカッコいい建物、こちらの2Fです。
◆『リフォーム&リノベ―ション インテリアコーディネーター名鑑 2017』へ掲載していただきました。
◆『リージェンシーにモダンと毒を』 世界にひとつの自分らしい家づくりを応援するWEBマガジン・イエマガ「海外ドラマの間取りとインテリア」へ執筆させていただきました。
◆ただいま、リフォーム・リノベーション・新築内装プラン等、インテリアデザイン/コーディネートの新規ご依頼は2件お受けできます。
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