だんだんと夜が長くなってきました。
幼かったころに思いを馳せてみるのも、いいかもしれませんね。
小さなあなたが思い描いていた未来を、今のあなたは生きていますか?
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あなたが小さかったころの話をしましょう。
覚えていますか?
顔より大きな綿菓子を手に持って、大喜びで帰ってきた日。
ひざ小僧をすりむいて、ベソをかきながら帰ってきた日。
あなたのにぎやかな表情が愛くるしくて
わたしにちょこんと座るあなたが愛しくて
悲しみのすべてからあなたを守りたいと、わたしは切に願いました。
そして今、あなたが時おり浮かべる憂えた表情を見るにつけ、胸が締め付けられるのです。
わたしでは役不足なのだと、思い知らされるような気がして。
せめて幼いころと変わらぬあなたの寝顔を、どうかそばで見守らせてください。
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素敵な夜を。