何のためにそうするのか
春がすぐそこに感じられる3月に入りました。
年度の切替えでもあり、ライフステージの変化に伴ってインテリアを見直す方が増える時期です。
インテリアの見直しにあたっては、目的を明確にしておくことがとても大切です。
何のためにそれをするのか。
インテリアに限らず、何ごとにも共通していえることです。
ここがはっきりしていれば、軸がブレることはありません。
カッコよくするだけでは売れない理由
「空間をカッコよくしたから売れるわけではないですよ。」
お客さまとの打合せの際には、必ずそうお伝えしています。
価格競争が底を打った次の手として、デザインの価値が注目されつつあります。
それはとても喜ばしいことであると同時に、方法ありき、スキルありきといった考え方が先行しすぎていると感じることもまた増えてきました。
現に、「ここの造作をどうしたらいいですか?」「間接照明はひと部屋に何個までですか?」といったご質問をいただくことがあるのですが、目的が分からない状態で方法だけお伝えすることは非常に難しいのです。
事業計画が曖昧なまま空間をさわるのは、見切り発車と同じです。
空間デザインは、事業の目的を達成するためのツールのひとつであって、目的そのものではないのです。
住まいに置きかえてみると
よくある例として
「あの人のおうちが素敵だったから」
「人を招くとき恥ずかしくないようにしたいから」
などの理由をお聞きすることがありますが、これらは他人軸であり、”自分”が置き去りにされています。
あなたはどうしたいですか?
ご相談を受ける場合、わたしはここにとてもこだわります。
なぜなら、インテリアはあなたがどうありたいのかを具現化するツールのひとつであって、目的ではないからです。
「わたしはなぜインテリアを見直したいと思うのかな。」
面倒なようですが、そこをきちんと掘り下げればおのずと方向性がはっきりしてきますから、結果回り道をしないで済むのです。お金を無駄に使うことも避けられますよ。
必要な方の参考となれば幸いです。
最近のこと
少しずつ、人とリアルに会える機会が増えてきました。
簡単に叶わない期間が長かったからこそ、その価値をしみじみと感じられるようにもなりました。
つい最近のお出かけは、インテリアコーディネーター仲間と行った京都・伏見稲荷大社と、素晴らしく希少な家具の見学をさせてもらった友人の自宅兼事務所。
これらはまた、別記事でアップしたいと思います。
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